「カフェ」という名前のお話です。

フランスでは「カフェ」というところは、飲み物を飲むところで、飲み物というのは、コーヒーはもちろん、お酒を含みます。
アルコールを出さない、いわゆる喫茶店は、「サロン・ド・テ」というのです。
ですから、お昼はエスプレッソやスイーツ、夜はパブというような形態のお店ことをカフェというのです。

日本で言うカフェとはちょっと違いがありますので、うちの店が「カフェ」というのは戸惑うかもしれませんね。

うちの店が Café soleil というフランス語の店名なのは、
そういうフランスのカフェ事情を取り入れたことから「カフェ」にしています。

カフェ ソレイユのご紹介・その1

歴史ある古民家のバー&カフェ

築100年

カフェソレイユは、平戸の旧城下町通りの魚の棚町にあり、建物は大正時代に建ったもので、およそ築100年ほどのいわゆる古民家です。
40年程前ぐらいはある会社の事務所として使われていたそうですが、もっと前はかまぼこ屋さんだったそうで、お隣の魚屋さんとはつながっていたとか。
魚の棚町というのは、その名の通り、魚関連のお店がたくさんあったそうです。

セルフビルドで8カ月

カフェソレイユの開店は2011年。その前年に内装の全面的な改装工事を実施。しかも店舗部分はほぼセルフビルド。店主とパートナーによる手づくりで、約8か月かかりました。
外装は2018年に工務店にお願いしてリフォームしています。昔ながらの古民家の外観を維持していますが、その前はちょっとおんぼろだったので見違えるようになりました。

<開店当初の外観(2011)>

<リフォーム後(2018)>

しっくい壁の店内

店内の内装を説明しますと、壁は白いしっくい壁で黒っぽい柱がコントラストとなり、古民家らしい内観を作っています。天井も白いのですがこちらはしっくいでなく、強度のある珪藻土を使用してます。
真上を向いてのつらい姿勢での作業でへとへとになりながら天井を塗ったのは懐かしい思い出です。

棚も店主の手づくり。カウンターは大工さんに作ってもらいました。

家具や調度品へのこだわり

照明はクラシカルかつヨーロッパ調のデザイン。家電量販店ではなく照明メーカーに直接注文して入手したものです。厨房のなかの少し大きめの照明はスペイン製。
ランプはやや照度を落として、バーの雰囲気を作っています。

テーブルと椅子は、一部※を除き、イギリスアンティークです。
「アンティーク」というのは100年以上経ったもののことをいうらしいので、どれもおそらくこの家と同じぐらい古いものです。
熊本市にある九州一の展示数をもつジョンブルアンティークへ足を運び、たくさんのなかから選んできたものです。

廊下部分で少し上を見てもらうと、ステンドグラスが使ってありますが、これもイギリスアンティークです。

(※アンティークでないものはリプロダクトのもので、同じようなレトロ感を感じるものを選んでいます)

街と建物に同調した空間

この街の夜はとても静かで、ゆったりとした時間が流れます。

古民家自体とアンティーク家具が持っている長い歴史の時間の流れがそう感じさせるのかもしれません。

静かに語らうのにいい空間になっていると思います。

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