みやざき焼酎のお話

焼酎とりわけ芋焼酎に関しては、全国的には鹿児島の焼酎のほうがなにかと有名ですよね

あの「黒霧島」さえも鹿児島の焼酎だと勘違いされている人がとても多いぐらいです。当店のお客様でも結構いらっしゃいます

「霧島」という焼酎は昔から宮崎県人に一番飲まれている宮崎を代表する焼酎です
2015年から「白霧島」と名前を変えて全国CMされていますが、もともと昔からある「霧島」が、「黒きり」と区別して、通称「白きり」と呼ばれていたのを正式な名前として取り入れたものです

この「白霧島」「黒霧島」を作っている霧島酒造は、2012年に「いいちこ」の三和酒造を抜いて売上高で全国一位となりました
以降10年連続一位をキープしています

しかもその年、県全体でも、芋焼酎の出荷量で長らくトップだった鹿児島を、ついに宮崎が抜いたのです
麦・米などを含む本格焼酎全体でも一位なのです

かつての焼酎ブームの時には、鹿児島が全国的に絶大な人気を博していました
そのころの宮崎はあまり県外に向けた営業戦略をあまりとっていませんでした

「さつま白波」はあの六四(ろくよん)のお湯割りのCMで有名ですが、すでに1970年代後半には全国CMに出していたのでした

その後、宮崎焼酎が世に出るのは、そば焼酎「雲海」でした
「雲海」が昭和48年(1973)に発売されると関東のほうで受け入れられ、「さつま白波」ともに第1次焼酎ブームとなりました。

その次に、宮崎焼酎が有名になるのは、麦焼酎の「くろうま」です
「くろうま」発売は昭和59年(1984)。

そして「黒霧島」は平成10年(1998)発売されたのですが
発売当時は、びっくりするほどうまいとの評判でたちまち有名になり、今やどこの酒屋や居酒屋でも置いてあるスタンダードな焼酎になりました

ただし、誤解してもらうと困るのですが、宮崎焼酎の歴史が浅いわけではありません
宮崎焼酎は、誰でも美味しいと言ってもらえるように、焼酎の味の改良とイメージアップに努めてきて、常に新しい焼酎を生み出しているのです
かつて乙類焼酎と言われていたのを、「本格焼酎」と呼ぶようにしたのも、実は霧島酒造の先代の二代目社長である江夏順吉だった
ということからもわかるように、宮崎焼酎が焼酎ブームの火付け役だったことがわかります

しかしながら、焼酎といえば鹿児島をイメージするというような
全国的に有名になる経緯はおそらく鹿児島県と宮崎県の気質のちがいなのではないかと僕個人は思っています

そんな宮崎焼酎ですが、当店は宮崎焼酎専門店です

ほかでは飲めないマスターいちおしの銘柄をそろえていますので、焼酎好きの方に喜んでいただけると思います

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